子供の頃に飼っていたクロは、当方だけでなく、当方の妹にも自分の子供のような感覚で、接していた気がします。
妹が4歳、当方が8歳、クロが5歳くらいの時の話しです。 父、当方も家にいたので、日曜日だったのかも知れません。 夕方の、5時くらいになっても、妹が家に帰ってきません。 その頃妹は、すぐ近所の妹と同じくらいの年の女の子と遊ぶ事が多く、 昼食を食べたころから遊びだし、午後の3時から4時頃になると、家に帰って来る事が多かったようです。 50年以上の前の事で、当家の回りは、田んぼ、草で覆われた空き地、菖蒲のような草で覆われた真間川の土手などがありました。 父は、当方に妹の友達の家、田んぼのまわり、空き地の捜索等を言ってきましたが、どこにもいませんでした。
大騒ぎになり、警察に届ける話しにもなりましたが、クロを連れてもう一度探しに
行く事になりました。 クロは、その頃8畳くらいの広さで、4畳くらいのたたきの部分と、3畳くらいの入り口が少し狭くなった部屋がある犬小屋に入っていました。
父が、犬小屋の扉を開けて、「クロおいで」と言いましたが、いつもは父が呼ぶと
すぐ出てくるクロが全然でてきません。 なにやっているんだと、父が犬小屋の中の
クロの部屋を覗くと、クロは寝ていて頭だけ上げたそうです。 さらに、よくみると、妹がクロの足をまくらに、そのころ部屋の中にひいてあった藁にくるまれクロのおなかに体をつけて寝ていたそうです。 クロは、妹が寝ているので、じっとしていたようです。
先日、父の七回忌があり、法事の後の団欒で、その時の思い出話しが出ました。 妹は、その時に、犬小屋の留め金を外して、寝ているクロの部屋に入っていったのを覚えていたとの事でした。
捜索事件があったころ、直接に役立った事は、一回もありませんでしたが、クロに
よくかくれんぼの遊びをさせていました。 近くには、大学の運動場、真間川の河川敷等空き地が一杯あり、回りに誰もいない環境もあり、クロを放しても問題ないような場所が多くありました。 ABCなどの、ローマ字の形をしたビスケットがありました。
かくれんぼと言って、当方、妹がビスケットを持ってかくれます。 隠れ終わってから、クロに探させ、見つけると持っているビスケットを上げていました。 クロは、
ビスケットがもらえるので、一生懸命探していました。
子供の隠れるところのせいか、比較的にすぐ見つけていました。
当方の見たところ、においで探しているので無く、むやみに走り回ってさがしていたようです。 懐かしく思い出します。
*昨日も、蘭を連れて、近くの善福寺公園に行ってきました。 さくらの季節が終わり
、今はつつじが非常に綺麗でした。 昨日は、途中の休憩をあまり人のこないベンチに座っていたためか、いつもより、蘭に声をかける人が少なかったようです。 それでも、途中で挨拶だけした人を除いて、11回 23人の方から、「甲斐犬ですか?」「なに犬ですか?」「何キロですか?」などと、声を掛けられました。